青い熊の居場所
【あおいくま】
「青い熊」をご存じですか?
ペネロペではありません。
あれは、青いコアラです。
北海道ボールパークFビレッジに住む「えふたん」
かわいい青い熊ですが、それも違います。
あおいくま。
それはものまねタレントコロッケさんが親から教えてもらった、
人生を支える5つの戒めです。
「あせるな おこるな いばるな くさるな まけるな」の頭文字をとった言葉。
コロッケさんの座右の銘でした。
社会の荒波に負けないため、
私たちはいつも自制心をもって生きていかねばなりません。
焦らず、怒らず、威張らず、腐らず。
けれども実際には、
無常の風が吹き、
毎日、様々な喜怒哀楽の出来事が起こります。
焦って、怒って、威張って(心の中で相手に勝ち誇って)、結果、悔やんでしまう毎日です。
あ あせるままに
お おこるままに
い いたむままうに
く くやむままに
ま ままにままにお念仏
社会ではありません、
私の中が煩悩の荒波。
その心を変えることはできませんが、
その心で聞いていくことはできます。
お念仏の心、如来の願いを聞く事はできるのです。
如来の作願をたずぬれば
苦悩の有情をすてずして
回向を首としたまひて
大悲心をば成就せり
有情とは情をもつ私たち。
苦悩の原因はゆれうごく私の心の中にあります。
如来は、南無阿弥陀仏のみ名(名号)となって、
そんな私の心に自らが積んだ功徳をまずもってふりむける事を先とする、
そう誓われます。
私たちの使う「追善廻向」とは逆方向のお話です。
突然の出来事に慌てふためき、
「なんで私がこんな目に」と怒ったり、
「もう私の勝手にやる」と威張ったり、
……そんな自分が嫌になって、心が痛み、悔やむ日々。
そんな私と共にあるのが名号「南無阿弥陀仏」。
「われにまかせよ」という願いが喚び声となり、
私の心で信心となり、
「南無阿弥陀仏」とあらわれでる如来の願い心です。
どこにもいられない、いたくないという私を照らす光です。
【最後の挨拶】
Iさんは今年の3月、退職されました。
その最後の挨拶、こんな事を言われました。
「ご承知の通り、職場に入って2年目の夏、
突然の病気におそわれ、数ヶ月職場を離れました。
どうにか退院しましたが、もう重たい荷物を持ったり、走り回ったりできない、
無理ができない身となりました。
もう自分はここにいられないかと思った3年目、
あらたな指令をいただきました。
2年間の研修を終え、新しい資格をとり、
5年目の今年、現在の仕事を精いっぱいつとめることができました。
『自分に居場所がある』、そう思える一年でした。
相変わらず弱い身体のままです。
「もうあなたは無理」といつ言われてもおかしくなかったのに、
ここまで勤めることができました。
ありがとうございました。」
涙、涙の御礼の言葉でした。
【居場所】
如来の名号を聞く時、
自分の居場所を知らせてもらいます。
仏教徒、仏道を歩むといいながら、
そう言っている自分自身の心が、
日々の出来事に過剰に反応し、
その歩みを止めようとします。
仏道は無理か、仮の仏弟子、偽の仏弟子で生きるしかできないのか。
そう思う私の心に、
すでに泥田に咲く蓮のごとき如来さまがいてくださる事を、
教えてくださるお念仏です。
お念仏 今、心に み仏が (念仏:今+心+仏)
(おわり)
カテゴリー:法話
投稿日:2026年04月06日