私のための七日参り
【卒業式】
先日、娘が高校の卒業式の様子を話してくれました。
たくさんあった祝辞の中、PTA代表の方の言葉が印象的だったとか。
「あなたたちには次の4つの事をお願いしたいです。
1つ目は、自分を台無しにするようなことはしないでください。……
2つめは、帰省してください。……
……。
そして4つ目は……(涙ぐみながら、)親よりも先に死なないでください。」
娘も思わずもらい泣きしたそうです。
私見ですが、この涙の背景にあるのは、前日に報道されたニュースかなと思いました。
アメリカによるイランへの空爆。
破壊された学校。
国内全体で少なくとも201人が死亡し、747人が負傷したとか。
戦争は老若男女とわず、悲劇を生み出します。
【私ごと】
人の死は悲しいものです。
葬儀後の49日の間の「七日参り」の意味は、宗派によって様々です。
ある宗派では、このように説くそうです。
故人は2七日は○○へ、3七日は△△へと彷徨っています。
そして49日はあの世へ。
あの世でも良い生活ができるよう、追善廻向をします。
七日毎にお勤めの場所(お寺)をかえるという風習もあるとか。
浄土真宗では、
故人はご本尊の阿弥陀如来の願いの中にいると聞きます。
「必ず浄土へ往生させん」という仏の願い通りと受け止めます。
では何のための七日参りか。
私ごとです。
私が彷徨っています。
何のために生まれて、何をして生きるのか。
故人の導きをご縁に、答えにであうのが七日参りです。
「私がつとめる七日参りだ」
「私がお経(み教え)を聞くのだ」
「私がお念仏を喜ぶ身となるのだ」
なかなか思えないのが現実です。
【万歳】
空爆後の次の日、テレビでこんなニュースが流れました。
アメリカの大統領がSNSにこんなことを書いたそうです。
「イランのハメネイ師が死亡した。」
何度も伝えていました。
次の日には確かにイラン側からも発表がありました。
たしかに「死亡した。」のでしょう。
しかし何か違うような。
「私が……」になっていないような。
【立ち直るだけでなく】
「ようやく立ち直りました。」
とおっしゃるHさん。
3七日(みなのか)でした。
毎日、亡くなったお母さんのため、病院にお見舞いに行っていました。
葬儀はずいぶんショックだったと思います。
立ち直られて良かったと思います。
ですが「立ち直る」ことにとどまらず、前に進んでもらいたいと思います。
「親鸞聖人のつねのおおせには、「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとえに親鸞一人がためなりけり。されば、そくばくの業をもちける身にてありけるを、たすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」と御述懐そうらいしこと」
(『歎異抄』後序より)
お母さんの別れをご縁に、お寺にお参り、お聴聞してもらいたいと思います。
浄土真宗は「お聴聞」しかありません。
(おわり)
カテゴリー:法話
投稿日:2026年03月02日