他力の六体系

他力の六体系

 

【末法の現代】

 

アメリカとイランの戦争、ウクライナとロシアの戦闘……国同士の争いが絶えません。
かくいう日本も中国と緊迫した状況にあります。

先日のニュース。

尖閣諸島で中国の艦船が日本の漁船に何度も威圧的に迫っているそうです。
漁師が怖くて尖閣諸島にいけない状況なのだとか。

そんな中国の態度にどう対処すれば良いのか。
ニュースのコメンテーターは「挑発に乗ってはいけません。毅然とした態度で向かうべき」との事でした。
冷静な対応が最優先されます。

 

「世界はどうなるのか。」
「日本はどこへ向かうのか。」

大きな問題ですが、冷静にもっと見つめるべきことがあります。

 

「私はどうなるのか。」

 

世界がどれほど平和であっても、
いつかその世界から消えゆく私はどこへ行くのか。

 

親鸞聖人は末法の世に「念仏往生」の法を伝えてくださいました。
紛争激しい現代だからこそ、お念仏の法をあらためて聞き直したいものです。

 

【六体系】

 

念仏往生の法義。
その内容を聞く上での一助として、
「南無阿弥陀仏」の六文字になぞらえて6分類してみると、たとえば次のようなまとめができるかもしれません。

 

1 本願系
2 名号系
3 称名系

4 光明系
5 信心系
6 回向系

他力の六体系

 

本願系は阿弥陀仏のご本願の話です。
仏が願いを起こされた理由とその内容です。

名号系は真理が「南無阿弥陀仏」の六字の”すがた”に変容した話です。

六字から詳しく説かれます。

 

称名系は凡夫が念仏を称える話です。
凡夫の口から具現化された仏の話です。

 

光明系は阿弥陀仏から放出される光のはたらきの話です。
光の特性から、如来の救いの性質をあらわし、
逆に凡夫の闇も知らされます。

 

信心系は称名系同様、仏のはたらきが凡夫の心に届いたすがたです。
凡夫のはからいをまじえないまこと心のありようが説かれます。

 

回向系は浄土真宗の特質すべきお話です。

これまでのお話は全部「他力」のお話です。

このご法義は如来の回向(恵み)、他力回向が中心です。

私の心持ちも行為もすべて如来のはたらきの賜物です。

 

 

これらの六つの事柄により「他力」という真理をあらわされたの

がお釈迦さまの説かれた阿弥陀仏のみ教え、『無量寿経』です。

浄土真宗の布教使が話していること、
それはいつでも阿弥陀如来の話、念仏往生の話なのです。

 

【定食】

 

先日、あるテレビ番組で三重県の鯛の養殖でさかんな町のレストランが紹介されていました。

日々、鯛とともに暮らす町。
鯛一筋の町。
そこでは手塩にかけて育てたおいしい鯛が食せます。

その定食は、旬の小鉢6品です。
鯛のお刺身、鯛のカルパッチョ、鯛のごま和え、鯛の春巻き、鯛のお頭、そして副菜。
鯛づくしの定食には、ここでしか味わえない喜びがあります。

浄土真宗のお寺、それは阿弥陀如来の他力のご法義を余すところなく味わう所です。
他力の本願、他力の光明、他力の名号、他力の信心、他力の念仏、そして他力回向。
他力づくしの定理には、今しか味わえない喜びがあります。

「私はどこへ向かうのか。」

どうぞご一緒に聞法いたしましょう。

(おわり)

カテゴリー:法話

投稿日:2026年06月15日